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2020年

TV、白物家電用デジタル制御AC-DC電源向けに
2コンバータ構成電源を1パックで制御するデジタル制御電源IC「MD6752」を開発
〜制御プログラム用開発環境ツールも提供へ〜

2020年5月25日
サンケン電気株式会社

サンケン電気株式会社(本社:埼玉県新座市、社長:和田節)はこのほど、電源設計者向けにブリッジレスPFC回路(*1)と電流共振コンバータ(LLC回路)(*2)とによる2コンバータ構成の高効率電源を1パッケージで制御可能な電源IC「MD6752」を開発し、電源システムの開発リードタイムの大幅短縮を可能にするGUIを備えた開発環境ツール(*3)とともに提供していくことになりましたので、お知らせいたします。

すでにサンプルICの出荷(サンプル価格:500円)を開始しておりますが、本年8月からは本製品を実装したサンプル基板の出荷を開始していく予定です。

<用語解説>

(*1)PFC回路とは、高調波電流規制の対策に設けられる回路です。MD6752は、PFC回路にAC入力電源を全波整流するダイオードブリッジの機能を取り込んだブリッジレスPFC回路を制御できます。

(*2)電流共振コンバータ(LLC回路)とは、高効率、低ノイズといった特徴のあるDC-DCコンバータの一種です。MD6752は、LLC回路の出力電圧に加えスイッチング電流を検出する制御方式(電流モード制御)を採用できます。

(*3)開発環境ツールとは、アナログ制御電源ICでは調整できないPFC回路,LLC回路それぞれの特性を変更できるPCアプリケーションです。GUI(Graphical User Interface)により、特性値を画面に入力頂く事で多数の評価工数をかける事なくMD6752の電源システムにマッチングさせる制御プログラムの開発環境を実現できます。

開発背景

近年、TVの大型化・高画質化や白物家電の多機能化により、これら電化製品に搭載される電源の高出力化が進んでいます。一方、環境保全の観点より、世界の多くの国で省エネルギー社会実現の取り組みが強化される中、電源においても効率改善の要求が高まっています。

これら高出力かつ高効率な電源の需要を背景に、電源システムの電力損失低減と小型化が可能となるデジタル制御電源IC「MD6752」の開発に至りました。

製品の特長

@パッケージは、SOP28パッケージを採用し(図1)、内部はドライバICと論理制御ICからなる2チップ構成です。ドライバICには、パワーMOSFET駆動用の600V対応のゲートドライバと高圧起動回路用900V耐圧FETなどを集積しています。一方の論理制御ICは、CMOS回路と不揮発性メモリの混載プロセスを採用しています。

A論理制御ICのPFC用16bitカウンタPWM出力とLLC用16bitカウンタPWM出力により、ブリッジレスPFCと全波電流共振コンバータを1パッケージで制御可能です。

Bアナログ制御電源ICでは調整できないPFC回路とLLC回路の特性を変更できる、制御プログラムの開発環境ツールを提供します。多数の評価確認工数なく図2に入力頂くだけでMD6752を電源システムにマッチングさせる制御プログラムを開発できます。

(図1) 外形写真

(図2) GUI画面

電源設計者に対するメリット

(ア) AC-DCコンバータ回路の簡素化により、電源基板サイズを10%小型化
(イ) ブリッジレスPFCの高効率化によるヒートシンクの小型化
(ウ) 高度な制御方式により、PFC回路のコスト削減
(エ) LLCの応答性を改善
(オ) 開発ツールGUIの活用により、電源試作期間を30%削減でき開発リードタイムを大幅短縮可能

用途

TV、白物家電用デジタル制御AC-DC電源(200〜1000W出力)

以上

Copyright SANKEN ELECTRIC CO.,LTD.