台湾「新竹デザインセンター」の設立について
IoT領域向け「Power IoT」デジタル製品の開発に向けてデザインセンター設立
サンケン電気株式会社(以下「当社」)は、先般(7月18日)、米国子会社であるサンケンノースアメリカの新株発行と並行してグループ構造改革の諸施策を打ち出しましたが、そのなかで事業基盤を拡大するために製品開発力の強化を図ることとし、台湾にR&D拠点を新設することを掲げました。
これを受け、今般、市場の伸びが期待できる「IoT領域」と当社の強みである「パワーデバイス」を組み合わせた「Power IoT」製品の開発を目的として、「新竹デザインセンター」を新竹県竹北市、台元サイエンスパーク内に10月2日を以て新設することとなりましたので、お知らせいたします。
1. 設立背景
台湾にはパワーエレクトロニクスやIoTに精通した企業、大学、研究所、公的機関が多く集積しており、当社の成長戦略と親和性が高い地域です。そのような地で、現地の優秀で豊富な開発技術者を積極的に採用し、既存のマーケティング・FAE(フィールド アプリケーション エンジニア)拠点である台湾サンケン電気(台北市)の活動とは性格を異にする、サンケン電気本社の技術本部から派生した分室として設立するもので、中華圏の市場を見据えた新技術開発の中核拠点として運営していく予定です。
開所後は、2014年2月から参入したデジタル制御電源向け専用マイコンを中心としたシステム開発およびファームウエア開発に注力し、PowerIoT製品のラインアップ拡大を目指します。
当社におけるデジタル電源に係る事業は、2014年からの専用マイコンの開発に端を発し、2014年7月にはフィードバック高速化などの電源制御に強みを持った「MD6602」を、さらに本年4月からは電源のマルチタスク処理をさらに強化し、専用コアのEPUを搭載した「MD6603」のサンプル出荷を開始したところです。
当社において、海外のデザインセンター設置は今回が初めてのケースですが、海外において顧客に技術サポートを提供するFAE拠点としては既に台北、ソウル、上海、深圳、独ハイデルベルグの5カ所で活動を行っております。
2. デザインセンター概要
名称 | 台湾サンケン 新竹デザインセンター |
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所在地 | 新竹県竹北市台元街 台元サイエンスパーク |
設立 | 2017年10月2日 |
業務内容 | ・IoT領域向けPowerIoTデジタル製品の開発 ・MDシリーズを中心としたシステム開発およびファームウエア開発 |
センター長 | 龐 継旺(パン チーワン) |
人員構成 | 5名(責任者含む)でスタート 2018年4月には10名を目指します。 |
ご参考
PowerIoTについて
当社は、各種パワーエレクトロニクス機器が通信で繋がり、外部から監視、保護、状態管理、および制御をおこない、電力の需要と供給を最適制御するという将来を予測しています。IoT時代の新しいパワーエレクトロニクス技術として、当社の「パワーマネジメント技術」と「パワーデバイス」をコアとし、MCU、通信、センシングを組み合わせた技術プラットフォーム“PowerIoT”を提案しています。
PowerIoTの応用
当社における"PowerIoT"製品としては、電源のマルチタスク処理と通信機能を強化し、専用コアのEPUを搭載したミックスドシグナルマイコン「MD6603」のサンプル出荷を開始したところです。
台湾サンケン新竹デザインセンター開所後はMD6603を中心としたシステム開発およびファームウエア開発に注力します。電源アプリケーションからスタートし、照明制御、車載用各種コンバータ制御、モータ−制御に向けても技術開発していきます。
本件に関するお問合せ先
財務IR統括部IR課 TEL: 048-487-6121 (直通)
以上
記事の内容は発表時のものです。最新情報と異なる場合がありますのでご了承ください。