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2017年CSR活動ハイライト2017年CSR活動ハイライト

地元行政との共生 能登半島地震から輪島市 内観光地復興の物語(輪島市役所とタイアップ)
地元行政との共生
能登半島地震から輪島市 内観光地復興の物語(輪島市役所とタイアップ)

東日本大震災復興支援/東松島市こころをつなぐ1万人のメッセージ「希望の虹」プロジェクト!

石川県輪島市、日本海に面した斜面に沢山の田んぼが棚のように広がる通称「千枚田」があります。
その美しさから国の名勝地にも指定されているほど。
輪島市の白米千枚田は、甲子園球場のほぼ同じ広さの4ヘクタール。
ひな壇のように重なる田んぼの数は1004枚にもなります。

ここから、輪島市役所に地元企業の石川サンケンが技術協力した物語をお伝えします。

能登半島地震の発生

輪島市が主導となった「町おこしイルミネーション」企画の原点は、2007年3月に起きたある出来事でした。

能登半島を襲ったマグニチュード6.9(震度6強)の大地震により、輪島市を中心に石川県内の被害は死者1名、負傷者356名、家屋全壊684棟にもなりました。

その後、地震の影響で風評被害もあり、輪島市の観光客は激減しました。

千枚田で「あぜの万燈(あかり)」というイベントを開始

震災の翌年、2008年に観光地のイメージを回復させようと始めたのが「千枚田あぜの万燈(あかり)」でした。あぜ道をキャンドルの灯りで彩るイベントで10月に開催。しかし、キャンドルでは、キャンドルの交換・点火に多くのボランティアが必要なため一晩限りの開催しかできません。キャンドルの炎で夜の千枚田が浮かび上がる光景は幻想的な美しさで、想像以上でした。大変好評で観光客だけではなく、地元からもこんなに観光客が来ていただけるなら、なんとか複数日開催してもらえないかと輪島市へ要望が寄せられました。

キャンドルをLEDに換えれば長期間開催できるのではないか

長期間の開催を可能にしたのは、石川サンケン株式会社でした。当初、難しい課題を輪島市役所から相談されました。

「太陽光発電自立型にすること」
「キャンドルの炎のように揺らぐようにすること」
「自動的に点灯し消灯すること」

これらの要請に加え、最も難しかったのは
「輪島市の冬は日照時間が短いため、少ない光を効率的に集めて充電すること」でした。

半年の試行錯誤を重ねて完成したのがLED「ペットボタル®でした。

  1. 日中に太陽光パネルで発電し内部電池に充電します。
  2. 暗くなると光センサーにより自動的に点灯します。
  3. 日照対策はフル充電で3日間点灯できるように、4時間のタイマーを設定。
  4. 揺らいでいるように見える灯は蛍の光の強弱をイメージしてプログラミングされています。

石川サンケンでは、課題解決に向け、技術を短期集中して製作しました。それは輪島市役所の担当者が「この自然景観を活かしていこう、過疎化している能登半島に人を呼び寄せていこう」と熱心にアイデアを出していく姿に心を動かされたのです。

LEDによるイルミネーション ⇒ 夜のイベント期間2カ月に延長

転機は2011年11月、LED「ペットボタル®を使って千枚田をイルミネーションする「輪島・白米千枚田あぜのきらめき」がスタート。キャンドル使用の時に比べ、期間はおよそ2カ月にも延びました。(好評なため近年は10月〜3月の6か月間)

現在LED「ペットボタル®」の数は21,000個。毎年、350名ほどのボランティアが手作業で設置しています。

すでに7回目を迎えた千枚田のイルミネーション

黄昏時から、あたりが薄暗くなった途端にピンクの灯りがつきはじめ、幻想的なイルミネーションが広がります。
キャンドルの炎の様なLEDの灯りと、海岸に打ち寄せる波の音が重なるとより幻想的に。そして、点灯が始まってから30分後、LED「ペットボタル®にある変化が。輝きは、ピンクから黄色に変化します。
30分ごとにピンク ⇒ 黄色 ⇒ ピンク ⇒ 黄色…と変化していくのです。黄色は稲が実った様子をイメージしています。

ピンチがチャンスに変わった!!

なぜ、輪島市では、千枚田にイルミネーションをしかけることを計画したのか?

輪島市産業部観光課の古戸主幹によると「輪島市は、輪島朝市、白米千枚田など数多くの観光名所がありますが、宿泊されるお客様は全体の15%程度しかいません。通過型観光から滞在型観光への転換が長年の課題でした。能登半島地震というピンチを乗り越え観光オフシーズンである冬場に夜のイルミネーション『あぜのきらめき』を行い、冬場の宿泊客が少しずつではありますが、伸びてきています。まさに、ピンチがチャンスに変わりました。」

千枚田に近い輪島市内の旅館の女将はこう言っています。

「12月は以前であればこんなににぎやかではないのですが、年々お客様が増えてきた感じがします。」
「宿泊されるお客様のだいたい8〜9割は千枚田にお出かけになります。」

前出の古戸主幹によれば、今後はマンネリ化を防ぎ、リピーターを増やしていきたいと言っています。

LED「ペットボタル®は、1色からスタートしましたが、2013年には2色になり、2017年には鈴虫の鳴き声が聞こえる「鈴虫型ペットボタル®も登場しました。

能登の震災を経て観光客を呼び戻そうとした輪島市に協力してサンケンの技術を地域貢献に役立てることができたCSR活動の好事例です。

輪島市長
梶 文秋(かじ ふみあき)様

「白米千枚田」で長期間のイルミネーションイベントを開催するために、厳しい条件の中、業務を超えた熱意で取り組んでいただき、LED「ペットボタル®」を開発することができました。心より感謝申し上げます。おかげさまで「あぜのきらめき」は冬の能登を代表するイベントに成長し、能登半島地震からの復興を遂げることができました。これからも多くの観光客を感動させるイベントとして、進化し続けていきたいと考えております。

LED「ペットボタル®」とは?

当社は地域活性化のために「ペットボタル®」と呼ばれる太陽光発電パネル付LED(発光ダイオード)を使用し、各地行政に技術供与をしています。
「ペットボタル®」の仕組みは容器に「太陽光パネル」、「充電池」と「LED」を組み込んだもので、昼の太陽エネルギーで発電・蓄電し、暗くなるとLEDが自動的に点灯するというシンプルな発光装置です。
化石燃料による発電ではなく、太陽光エネルギーを利用するものなので地球環境に優しく経済的と大変評判をいただいています。

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