vm05シリーズ (SBT)

ノイズについて

インバータノイズ

 インバータ部におけるスイッチングによって発生するノイズ。
 スイッチングごとにインバータ、ケーブルやモータと大地間に存在する浮遊容量(C)を経由してノイズ電流(i)を大地への放出します。 この時のノイズ電流は、

  i = C * dv / dt

浮遊容量(C)とdv/dt(スイッチング速度)とスイッチング周波数に関係します。
上記ノイズの周波数帯は、およそ30〜40MHz以下で低周波帯を使用しているAMラジオなどの影響を与えますが、それ以上の周波数帯を使用しているFMラジオやテレビには、ほとんど影響がありません。

ノイズの種類
  1. 伝導ノイズ
     インバータ内で発生したノイズが、導体を伝わって周辺機器への影響を与えるノイズ。
    (入力電源の経由、アース線を共通接続の場合、センサ等の信号線やシールド線経由)
  2. 誘導ノイズ
     ノイズ電流の流れているインバータの入出力線(パワー線)と周辺機器の信号線(小信号線)が近い場合、電磁誘導や静電誘導によって周辺機器の電線や信号線にノイズが誘導。
  3. 放射ノイズ
     インバータ内で発生したノイズが入出力の電線がアンテナになり空中に放射され周辺機器に影響を与える。

インバータを制御盤に収納する場合、設置する場合は、以下のことに注意してください。

対策
  1. パワー系と信号系の配線を分離する。制御信号配線のノイズの影響を受けにくくする。
  2. 信号系にシールド線、ツイストシールド線、金属管などを用いる。
    (シールドは、一点のみを信号線のコモン側に接続。多点接続によるループの形成を避けてください。)
    ノイズレベルの低減。放射ノイズの低減。ノイズ伝播の防止
  3. 最適な接地工事を行う。シールド線のシールドは必ず一点接続をする。(信号線のコモン側に接続し多点ループを避ける。)
  4. ノイズフィルタを設置する。→零相リアクトル、ラジオノイズフィルタ、入出力ノイズフィルタ。
  5. 電源絶縁トランスの採用
  • ノイズを受ける側でも、シールド、ラインフィルタ、チョークコイル、フェライトコアビーズ、設置線の対応なども有効的です。

ノイズ対策例

ノイズ対策一覧
ノイズの現象 原因(推定) 対策 備考
1. AMラジオの雑音
  1. 電源側からの放射ノイズ
  2. 出力側からの放射ノイズ
  3. 電源側動力線からの放射ノイズ
  4. 接地線がアンテナになる輻射ノイズ
  1. 電源側にLCフィルタを入れる。
  2. インバータ出力側に金属管配線をする。シールド配線をする。キャリア周波数を低減する。
  3. 入出力側、出力側に誘導性フィルタを入れる。
    • 零相リアクトルへの巻回数は可能な限り多くする。
    • LCフィルタを設置する。(入出力)
    • 3相分を
  4. 接地の配線とり方
    • 接地線を周辺機器と離す。
    • 接地線を金属管に入れる。
    • 4芯ケーブルを使用して、1本を接地線として使用する。
放射ノイズ
輻射ノイズ
2. 電話の雑音
  1. インバータ及びモータの高周波漏電電流(接地線を経由して電話ケーブルのシールドアース部にもれ静電誘導による雑音)
  1. モータの接地端子の共通接続しインバータ盤に戻し入力端子と接地間にコンデンサを入れる。
誘導ノイズ
3. 圧力センサの誤動作
  1. シールド線を経由してノイズが回り込む
  1. ノイズ対策手段
    • 入出力側にLCフィルタを入れる。
    • 圧力センサのシールド線を機械筐体から、圧力センサ0V線(コモン)へ変更する。
伝導ノイズ
4. プログラマブルコントローラに誤動作
  1. ノイズが電源を通して入った。
  1. ノイズ対策手段
    • 入力側に容量性フィルタとLCフィルタを設置。
    • 出力側にLCフィルタを設置
    • キャリア周波数を低減させる。
伝導ノイズ
5. エンコーダの誤動作
  1. 動力線と信号線による誘導ノイズ
  1. ノイズ対策手段
    • 入力側に容量性フィルタとLCフィルタを設置。
    • 出力側にLCフィルタを設置
誘導ノイズ
放射ノイズ
6. 周辺機器への誤動作
  1. インバータ及びその入出力配線と機器の配線間の浮遊容量を通してノイズ侵入
  2. インバータノイズが電源側の電線を通じて機器に侵入。
  3. インバータ入出力電流の磁界が開いて機器の配線と鎖交しノイズを誘導。
  1. 信号線は、2芯以上のシールド線を使用。
  2. 電源系統の分離。電源側にノイズフィルタを設置。ノイズカットトランスを設置
    • 入出力配線を3芯ケーブルを使用。
    • 主回路配線と機器信号線を分離。
伝導ノイズ
誘導ノイズ
7. インバータの誤動作
  1. リレー、電磁接触器の誤動作
  2. 制御信号の誤動作
  3. 接地方法の確認
  1. コイル部にサージキラーを挿入。
  2. シールド線やツイストペア線を使用。
  3. 専用接地がベスト。接地点は、極力近く、短く他の動力線、信号線から必ず分離配線。
 

ノイズ対策リスト

インバータが発生源
1 電源側配線伝搬ノイズ
電源側にノイズフィルタを挿入  
相手機器の電源側にノイズフィルタを入れる  
ノイズカットトランスの設置(シールドは、必ず接地する。)  
電源は分離でききているか  
2 ラジオノイズ(空中伝搬ノイズ)
電源側に入力ノイズフィルタを挿入  
出力側配線を金属管に入れる。(輻射、誘導のノイズを除去)  
出力側配線、または接地線などをチューブなどで包む。  
配線を被害機器とはなす。(10m以上で)  
被害機器の配線にシールドを行う。  
インバータ本体を金属ケースで覆いシールドする。  
3 誘導ノイズ(電磁誘導、静電誘導)
制御信号線をシールド線及びツイスト線などで配線する。(シールドは、一点接地する。)  
動力線と制御線が分離配線する。  
動力線と制御線を遮へいする。  
別ルートで配線して誘導の影響を確認する。  
インバータが被害を受ける場合
1 インバータが誤動作して停止する。
周辺にサージ、ノイズの発生機器はないか。  
電磁開閉器、リレー等のコイルにサージキラーを設置  
制御信号線にシールド線やツイスト線などを指定しているか。  
接地は問題ないか。  
一点接地、専用接地  
C種及びD種接地を行っているか。  
接地線は十分太く、最短か。  
2 動作が不安定
制御信号線にシールド線やツイスト線などを指定しているか。  
動力線と制御線が分離配線する  
別ルートで配線して誘導の影響を確認する。  

一般にインバータノイズの相手機器への影響は、下記に示す条件に伴います。

  1. 相手機器、通信機器のノイズ耐量、感度
  2. 通信機器につきては、受信電波の電界強度によって、影響の度合いが変化します。

電解強度が弱い場合は、インバータの影響を受けますのでノイズフィルの設置が必要です。

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