2009年5月26日

IHクッキングヒータ用IGBT
「MGD623シリーズ」を開発
小型パッケージ採用で放熱板取付け面積を約40%削減

 サンケン電気株式会社はこのほど、小型パッケージ(TO3Pタイプ)を採用し放熱板取付け面積を従来パッケージ(TO3PLタイプ)に比べ約40%削減した、IHクッキングヒータ用IGBT「MGD623シリーズ」(耐圧:600V、電流:50A)を開発、2009年5月下旬からサンプル出荷を開始しますのでお知らせします。
サンプル価格は500円(税抜き)です。量産出荷は2009年6月を予定、当面月産3万個でスタートし、2010年度には月産10万個を見込んでいます。

 
1. 開発背景・製品概要
   IHクッキングヒータはコイルにIGBTで発生させた高周波電流を流し、発生する磁力線の働きで調理器具を直接発熱させます。この高周波電流を発生させる回路は火口1個に1回路必要で、近年、複数の火口を全てIH化するなど回路が増加傾向です。しかし、回路の実装スペースには限りがあり、IGBTに対しても小型・低背化が求められています。
 IGBTは高速、大電流で動作するため発熱が大きく、従来は放熱のために大きなパッケージが使用されており、小型化には発熱の低減が必要です。そのためには、さらなる高速化や飽和電圧(*)の低減が必要ですが、高速化と飽和電圧の低減はトレードオフの関係にあり、両方の特性を改善することは困難でした。
 そこで弊社では独自のプロセス技術を用いることで高速化と飽和電圧の低減の両方を実現し、合わせてIHクッキングヒータでの実際の動作状態に合わせ両特性のバランスをとることで、高速でありながら、飽和電圧を約30%低減したIHクッキングヒータ用IGBT「MGD623シリーズ」を開発しました。
 この「MGD623シリーズ」は、一般的に使われているTO3PLパッケージに比べ放熱板取付け面積が約40%少ないTO3Pパッケージですので、セットの小型化に貢献します。
*:IGBTに電流を流した時にIGBT内部で損失(発熱)する電圧。
 
2. 特徴
 
(1) TO3Pパッケージ採用(樹脂部寸法:16×20×5mm)
TO3PLパッケージ(樹脂部寸法:20×26×5mm)に比べ放熱板取付け面積を約40%削減。
(2) 飽和電圧の低減を優先した標準タイプ(MGD623N)と高速化を優先した高速タイプ(MGD623S)をラインアップ
MGD623N(飽和電圧:1.70V、tf:200ns typ)
MGD623S(飽和電圧:1.80V、tf:120ns typ)
の2タイプをセットの動作状態に合わせて選択可能。
(3) コレクタ-エミッタ間ダイオード内蔵
順電圧(VF:1.2V typ)を低く抑え低損失。
 
3. 仕様
 
項目 記号 定格値 単位
MGD623N MGD623S
コレクタ・エミッタ間電圧 VCES 600 V
コレクタ電流(DC) Ic 50 A
コレクタ・エミッタ間飽和電圧 VCE(sat) 1.70 typ 1.80 typ V
スイッチング下降時間 tf 200 typ 120 typ ns
ダイオード順電圧 VF 1.2 typ V
ダイオード逆回復時間 trr 300 typ ns

以上
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