2008年4月21日

各種機器向SW電源の過熱保護用高速整流ダイオード(温度検知用SBDを内蔵)
「FMKSシリーズ」を開発
〜 サーミスタなどの感熱素子が不要に 〜

 サンケン電気株式会社はこのほど、各種機器向けスイッチング電源の過熱保護用に、温度検知用のショットキバリアダイオード(以下、SBD)を内蔵した高速整流ダイオード「FMKSシリーズ」(耐圧:200V、電流:5A/10A/15Aの3タイプ、パッケージ:TO220F、回路特許出願中)を開発し、4月末からサンプル出荷を開始しますのでお知らせします。量産出荷は08年5月初めより月産5万個でスタート、09年初めより月産50万個を見込んでいます。サンプル価格は150円(5A:FMKS-2052)、190円(10A:FMKS-2102)、230円(15A:FMKS-2152)(税抜き)です。
1. 開発背景、製品概要
   一部のオーディオやプリンタなどの電源には、過熱による破損を防止するための過熱保護回路が搭載されています。
 一般的な過熱保護回路では、電源内部に搭載されたサーミスタなどの感熱素子により過熱を検知し、一次側へフィードバックすることで電源を保護する方法がとられています。
 しかし、この方法では過熱を検知するまでにタイムラグが発生するため、急激な温度変化に追従することが難しくなり、また発熱素子の近くに感熱素子を熱結合良く取り付けなければなりませんでした。
 そこで弊社では、SBDの温度特性(※)に着目し、SBDを二次側の高速整流ダイオード(以下、FRD)のチップ上に形成し、この温度特性を利用することでFRDの温度をダイレクトに検知して過熱保護を行う「FMKSシリーズ」を開発しました。
 「FMKSシリーズ」を使用することで、サーミスタなどの感熱素子が不要となり、コストが削減できるとともに、過熱保護設計の簡略化が図れます。さらには、1チップ構成にしたことでFRDの温度がそのままSBDの温度となってフィードバックされるので、高精度でダイレクトな温度検知が可能となります。


※ SBDの温度特性:高温において逆方向漏れ電流が増加する特性。
逆方向漏れ電流IRが温度に対してリニアに変化する領域を用い、IRの温度変化を検出することで温度検知を行い、保護回路を動作させる。
 
2. 主な用途
  オーディオ用電源、プリンタ用電源、エアコン用電源、ACアダプタなど、過熱保護を必要とする機器向け電源。
 
3. 特徴
 
(1) 整流用FRDと温度検知用SBDを1チップ化し、FRDの温度を直接SBDで検知するためリアルタイムで高精度の温度検知が可能であり、取り付け位置の検討が不要。
(2) 広い範囲で電流変化特性が一定なので、1つの「FMKSシリーズ」からの信号に、複数の検出回路を接続する事ができ、温度の多段階検出が可能。
(3) サーミスタなどが検出温度ごとに部品選定が必要なのに対し、「FMKSシリーズ」は抵抗1本で検出温度が調整可能なので設計が容易。
(4)

フルモールドパッケージのTO220F(樹脂部寸法:10×17×4.2mm)採用。

 
3. 仕様
 
項目 記号 規格値 単位 条件
FMKS- 2052 FMKS- 2102 FMKS- 2152
FRD 逆電圧 VR 200 200 200 V  
FRD 順電圧 IF 5 10 15 A  
FRD 逆回復時間 trr 35max 35max 35max ns  
SBD 逆方向漏れ電流 IR 50max 50 50max μA VR=15V
SBD 高温逆方向漏れ電流 H・IR 1.90±0.7 1.90±0.7 1.90±0.7 mA VR=15V,
Tj=130℃
以上
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